値上げの冬。灯油のみならず電気やガス代も上昇中で、寒さを乗り切るには出費がかさむ。少しでも節約を、と保温グッズが売れている。その“三種の神器”をはじめ、暖房光熱費を節約するためのアレコレを探ってみた。
まずはグッズから。暖房器具や関連商品が、昨年同期比5割増の売り上げという東急ハンズ新宿店では、3階の湯たんぽコーナーに人だかりができている。
「従来の湯たんぽは2.5リットル入りですが、人気なのは今年登場の『Coたんぽ』(2625円)で500ミリリットルと小さいタイプ。湯冷めは早いものの、何度もお湯を沸かさずに済むところが、注目を集めているようです」(同店広報)
お湯も何度も沸かせばその分光熱費もかかる。それは風呂も同じこと。そのためか、湯船に入りながら首だけ外に出すアルミシート(70センチ×120センチ/1344円)も売れ行きを伸ばしているという。
さらに、部屋の窓に張って保温効果を高めるシートは、「普通はシートの厚さが4ミリですが、今冬は7ミリのもの(90センチ×180センチ、1260円、同下)を買い求める方が多い」(同)。小さい湯たんぽ、アルミシート、窓用厚いシートが、今冬の“三種の神器”といえそう。
なにしろ、暖房器具の温度設定を1度下げるだけでも節約になる。財団法人省エネルギーセンターでは、「室温20度を目安に温度調節を!」と呼び掛けているが、それによって別表のようなメリットがあるのだ。
慣れていないと室温20度設定は寒い。そのため、ドアや窓の開閉を少なくしたり、厚手で床まで届く長いカーテンの使用、扇風機で室内の空気を循環させる-などを同センターでは提案している。加えて、「体感温度をアップさせましょう。カーディガンは+2.2度、ひざかけは+2.5度、ソックスは+0.6度になります」(同センター)。
着膨れはカッコ悪いなんて、この際、いっていられない。
「一番下の肌着にウールのものを着て、その上にポリエステルのものを重ねると、空気の層ができやすく温かい」
こう話すのは、生活研究家の阿部絢子さん。世界各国にホームステイしながら、その暮らしを研究しており、「ドイツでは、温暖化対策で暖房をなるべく使わないようにしています。だから室内温度がマイナスということも。日本は、冬の室内が暖か過ぎると思います」と阿部さん。
マイナスの室内では、暖を取るために、重ね着やくつ下の2枚履き、ルーム・シューズは当たり前。また、ヨーロッパの家庭では、キッチン横の小部屋にいつも家族が集まっているという。他の室内の暖房を消してしまうのだ。これならマンションなどで部屋が狭いのも逆手にとって実践できそうだ。
「料理も、鍋物などを保温プレートに乗せていただけば、調理も簡単だし、光熱費の節約になります」(阿部さん)
家族が身を寄せ合って鍋をつつきながら身体の芯から暖まる。絆も強く結ばれて、心もポッカポカ-。家族のだんらんが何よりの節約術かも。